季節の一枚

特別編


希望の灯へ
希望の灯へ 《平成30年1月上旬》
今月も一ヶ月遅れと成りましたが、一月は出来れば新春(旧暦由来)気分の作品を、と彼是比較検討してはみたものの、結果的には何処か昨今のコロナ自粛を連想させる、少し散漫で物悲しい雰囲気の絵柄、自身デジカメ二代目であったD850購入直後、正月の関東へ、久々の長期遠征時の蔵出し捻出作。
元来、超広角や望遠が好みで、当時は既にもう余り使わなくなっていた画角の標準ズーム(24-70mm)は売却済。 代わりは58mmという今では中途半端な響きの単焦点レンズ一本に切り替えていた事も有り、上手い画角を見つけるのに苦労した記憶も、結果的に大胆さが足りず平凡。 画面中央から左上方一帯が何処か間の抜けた、不完全な構成と成ってしまっています。 此の辺にオリオンでも輝いていてくれたら最高なのですが・・・  実際(原画)には都会にしてはかなり“満天”の星々が一面に写り込んではいるのですが目立たず、其の辺りを幾らかでも改善する為に、ギリギリ迄主役(スカイツリー)が中央方向へ移動する様、若干のトリミングを施しました、がそれでも尚・・・
色彩的には、近代的な高塔の金属感や都会の雰囲気を強調する為も有り、普段は極力自然な雰囲気重視でなるべく手を付けない主義の、ホワイトバランスを積極活用、且つ、少々散漫な画面中央を幾分でも改善する目的で、濃淡と彩度も強めに編集してみました。
蛇足情報として、今作使用の58mm f/1.4は、画面の隅々迄使って作画する風景撮影や星景撮影には余り向いていないレンズ。絞り開放では超甘い描写と盛大な軸上色収差、且つ謳われる程のサジタルコマフレア除去も出来ていない、ニコンの宣伝は期待を抱かせ過ぎで如何かと、疑問を禁じ得ない性能(且つかなり高価)と感じました。 超軽量で使い易いのは重宝しましたが、其の辺りが登場当時は神レンズとも評された14-24mm f/2.8G と共に、自身Zマウント機への早期移行の最大動機と成った二大要因レンズの一つ。 「良さが分からぬ宝の持ち腐れ」とお嘆きの愛用者には失礼!

AF S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例:f/8
AF S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例:f/8
AF S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例:f/11
AF S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例:f/11
AF S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例:f/1.4
AF S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例:f/1.4
AF S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例:f/2.8
AF S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例:f/2.8
当該レンズを対照的な絞りで撮影した公開作例を二点ずつ並べて簡単な解説。
上二枚は絞り込んでの風景撮影。 一枚目は24-70mm f/2.8G の描写よりも明らかに優れて、概ね満足 《参考ページ》 、二枚目は被写界深度を意識しての絞り選択で、共に自身の代表作。
下二枚は開放絞り、及び其の近辺での作例。 峠(三枚目)の作品は、一絞り位絞り込めば良かったと感じる(感度重視で開放撮影)売り子さん(弁当箱)の描写の甘さが残念と言えば残念。 車体輝部等に発生の軸上色収差を、編集ソフト(NX-D)で目一杯除去しています。 冠着(四枚目)の作風が、本来の此のレンズ開発の撮影対象的作例でしょうか。
尚、今月作の絞りは、スカイツリー全体の結像(被写界深度含む)を意識してf/4としています。

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